漆黒の夜を切り裂くような音
その車からダークのテントは見えているのでしょうか。大きな車が砂漠を駆けて抜けてくるような音がどんどんテントへ迫ります。恐ろしくなり、ダークは恐る恐るテントの外の様子をみてみることにしました。外は真っ暗で、誰にも見つからないでしょう。テントを出てちょっと周りを歩くことにしましたが、漆黒で全く周りが見えません。ダークは懐中電灯を取りにテントへ戻り、それを持って物音を立てないように忍び足でゆっくり歩きます。目の前の岩を照らしました。すると岩の上に続く道が見えたので、その道を上っていきました。そして岩の頂上にたどり着いた時、ダークが目にしたものとは・・・。ヘッドライトのついた大きなトラックがダークの方に向かって猛スピードで向かってきていたのです。
ダークの方に近づいてくるトラック
ダークは急いで自分の懐中電灯を消しました。背筋が凍り冷や汗が流れました。トラックには自分がここにいることは見えているのだろうか？しかもなぜこんなところに自分以外の人がいるのだろうか？恐ろしさと同時に、この場所に他の人間がいることが不思議でなりませんでした。岩の頂上に立っていたダークはとっさに近くの岩の陰に身を隠しました。しかし車のヘッドライトはどんどんと近づいてきます。どうやらジープのような4輪駆動の車のようです。そしてダークが立つ岩の約200mほど手前のところでそのトラックは突然停止しました。そしてトラックから人が降りてきました。すると突然、夜間工事に使うような明るいスポットライトでその岩全体を照らしたのです。
